全固体電池関連銘柄の本命は?2026年注目の9社と投資判断のポイント

全固体電池関連銘柄の本命は?2026年注目の9社と投資判断のポイント
全固体電池関連銘柄の本命は?2026年注目の9社と投資判断のポイント
投資銘柄とトレンド

全固体電池関連銘柄の本命はどこなのか。トヨタ自動車や出光興産、素材メーカーの名前を見かけても、どの企業が実用化に近いのか、株価の上昇余地はあるのか判断しにくいものです。全固体電池は電気自動車(EV)の性能向上が期待される一方、技術の成功がそのまま企業の利益になるとは限りません。

2026年時点で注目したいのは、研究成果だけでなく、製造設備や材料の採用など具体的な進展がある企業です。この記事では本命候補9社の違い、2027~2030年の実用化見通し、投資前の確認事項をわかりやすく整理します。

  1. 全固体電池関連銘柄の本命はトヨタ・出光興産・三井金属が有力
    1. 本命候補9社の比較
    2. 大型EV用と小型機器用は分けて考える
  2. EV向け全固体電池の本命3社を詳しく比較
    1. トヨタ自動車(7203):搭載車の実用化を目指す中心企業
    2. 出光興産(5019):中核素材の大型パイロット装置を建設
    3. 三井金属(5706):主要顧客への提供決定を評価
  3. 正極材や小型全固体電池で注目したい4銘柄
    1. 住友金属鉱山(5713):トヨタ向け正極材の共同開発
    2. マクセル(6810):小型電池は量産フェーズへ
    3. TDK(6762):ウェアラブル向け全固体電池を開発
    4. オハラ(5218):酸化物系の電池材料LICGC
  4. ホンダ・日産の全固体電池開発はどこまで進んでいる?
    1. 本田技研工業(7267):栃木県のパイロットライン
    2. 日産自動車(7201):2028年度のEV市場投入が目標
  5. 全固体電池の実用化はいつ?2027年から2030年を整理
    1. 2027~2028年は初期市場投入と設備完成が焦点
    2. 経済産業省は2030年頃の本格実用化を目標に
    3. 実用化後も利益がすぐ拡大するとは限らない
  6. 全固体電池関連株で失敗しにくい選び方
    1. 研究・実証・採用・量産の段階を確認する
    2. 企業全体の売上に対する新事業の大きさを見る
    3. PER・PBRと期待先行の株価を比較する
    4. 長期投資と短期売買の判断基準を分ける
  7. 全固体電池関連銘柄で注意したい3つの疑問
    1. 全固体電池にはどのような技術課題がある?
    2. 低位株や小型株は大きな値上がりを狙える?
    3. 既存のリチウムイオン電池はすぐ置き換わる?
  8. まとめ|全固体電池関連銘柄の本命は事業化の具体性で判断

全固体電池関連銘柄の本命はトヨタ・出光興産・三井金属が有力

全固体電池関連銘柄の本命を一社だけに絞るのは難しいものの、EV向け事業化の進み具合で選ぶなら、トヨタ自動車、出光興産、三井金属が有力な比較対象です。完成車メーカー、電池材料メーカーという立場の違いがあり、それぞれ収益の生まれ方も異なります。

トヨタは2027~2028年のEV用全固体電池の実用化を目指し、出光興産はトヨタ向けにも使われる固体電解質の大型製造実証設備を建設しています。三井金属は2026年5月、主要顧客の全固体電池への固体電解質提供を決定したと発表しました。ただし、いずれも将来の販売数量や利益が確定したわけではありません。

本命候補9社の比較

全固体電池に関わる立場と、投資で注目したい材料を比べてみましょう。表は2026年10月時点の公式発表を中心に整理したもので、株価上昇の順位を示すものではありません。

企業(コード) 主な取り組み 注目点
トヨタ自動車(7203) EV用電池と搭載車の開発 2027~2028年実用化目標
出光興産(5019) 硫化物系固体電解質 大型パイロット設備の建設
三井金属(5706) 固体電解質A-SOLiD 主要顧客への材料提供決定
住友金属鉱山(5713) 全固体電池用正極材 トヨタとの共同開発契約
マクセル(6810) 産業機器向け小型全固体電池 量産と用途拡大
TDK(6762) 小型全固体電池CeraCharge ウェアラブル用途の高容量化
オハラ(5218) 酸化物系材料LICGC 材料採用と量産技術
本田技研工業(7267) EV用電池の自社開発 量産工程の実証
日産自動車(7201) EV用電池の自社開発 2028年度市場投入目標

大型EV用と小型機器用は分けて考える

同じ全固体電池でも、EVを動かす大型電池と、産業機器のバックアップ電源や腕時計に使う小型電池では必要な容量・生産設備・顧客が異なります。例えば、マクセルが小型電池を量産しているからといって、EV向けの大型電池でも先行しているとは限りません。

一方、EV向け量産を目指す企業には、将来的な生産量の大きさへの期待があるものの、品質やコストの条件を満たすまで時間がかかる可能性もあります。比較するときは「全固体電池に関わっているか」だけでなく、何に使う電池を、どの段階まで進めているかを見ましょう。

本命の判断は目的によって変わります。EV搭載の実現力を重視するならトヨタ、材料の供給拡大を重視するなら出光興産・三井金属、すでに小型製品を販売する段階を重視するならマクセルが比較の出発点です。

EV向け全固体電池の本命3社を詳しく比較

EV向けの全固体電池は、高性能な電池を作る技術だけでは普及しません。数多くの電池を一定の品質で製造する仕組みと、正極・負極・固体電解質などの材料を安定供給する体制が必要です。トヨタ、出光興産、三井金属は、それぞれ異なる工程に強みがあります。

トヨタ自動車(7203):搭載車の実用化を目指す中心企業

トヨタは2023年、出光興産と硫化物系固体電解質の量産化に向けた協業を発表しました。全固体電池の耐久性の改善に取り組み、2027~2028年のEVへの搭載・市場導入を目指しています。2024年には全固体電池の開発・生産計画が、経済産業省の蓄電池に係る供給確保計画として認定されました。

強みは、電池単体の開発だけでなく、車両設計、品質管理、製造工程まで自社グループで検討できることです。充電時間を短くし、航続距離を伸ばせれば商品競争力の向上が期待されます。ただし、発表された性能目標を現時点での量産車の実測値と混同してはいけません。

投資先として見ると、トヨタは全固体電池専業ではありません。自動車販売、為替、関税、既存のハイブリッド車事業などが利益を大きく左右します。全固体電池の成功だけを理由に株価全体を評価することはできません。トヨタと出光の公式発表で目標と協業内容を確認できます。

出光興産(5019):中核素材の大型パイロット装置を建設

出光興産が手掛ける固体電解質は、全固体電池の内部でリチウムイオンが移動するための材料です。2026年1月には大型パイロット装置の最終投資決定と建設開始を発表しました。千葉事業所で2027年中の完工を目指し、年間数百トンの生産能力を想定しています。

さらに、固体電解質の中間原料である硫化リチウムの大型製造設備も計画しており、原料から製品までの供給体制を整えようとしています。完成車メーカーが量産を進めるうえで、材料を安定して調達できるかは重要な条件になるため、注目する理由があります。

ただし、パイロット装置は量産技術や品質、コストを確かめる段階でもあります。設備完成が即座に大量販売や高利益につながると決めつけるのは危険です。石油精製事業の収益も株価に影響します。出光興産の2026年1月発表では、生産能力の計画と原料設備の進展を確認できます。

三井金属(5706):主要顧客への提供決定を評価

三井金属は「A-SOLiD」という硫化物系固体電解質を開発しています。2024年には埼玉県上尾地区で初期量産工場の新設を決め、2027年の稼働開始を予定すると発表しました。2026年5月には、2027~2028年の実用化を目指す主要顧客の全固体電池にA-SOLiDを提供すると公表しています。

研究中の材料が顧客に評価され、提供が決まったことは大きな進展です。EV用電池には大量の材料が必要になる可能性があるため、採用後の生産量拡大にも期待が集まります。ただし、顧客名や実際の販売数量、利益率が明らかでない部分を推測で補ってはいけません。

同社には銅箔や非鉄金属など既存の事業もあります。全固体電池の材料で注目される一方、会社全体の業績や株価はほかの事業にも左右されます。三井金属の2026年5月の発表を確認し、今後の供給量や収益計画に注目しましょう。

正極材や小型全固体電池で注目したい4銘柄

全固体電池は固体電解質だけでできているわけではありません。電気を蓄える正極材や、特定の機器向けにすでに商品化されている小型電池にも、投資の対象となる企業があります。それぞれの事業と課題を整理します。

住友金属鉱山(5713):トヨタ向け正極材の共同開発

住友金属鉱山は2025年10月、トヨタと全固体電池用正極材の量産を目指す共同開発契約を結びました。両社は正極材の劣化という課題に取り組み、耐久性に優れた材料を開発したと説明しています。

同社はこれまでも電動車向けの正極材を供給してきた経験があり、その技術を次世代電池に展開できる可能性があります。一方、共同開発契約と商業的な大量受注は別の段階です。実際の供給開始時期や設備投資、採算性が具体化しているかを見極めましょう。

住友金属鉱山は資源・製錬事業の影響も大きく、金属価格の変動を無視できません。トヨタと住友金属鉱山の共同発表にある事実と、将来の株価への期待は分けて考える必要があります。

マクセル(6810):小型電池は量産フェーズへ

マクセルは産業機器や小型デバイス向けに全固体電池を開発・販売しています。2024年度下期から本格的な量産フェーズに移行し、耐熱性などの特徴を生かして産業機器のバックアップ電源やセンサー用途の拡大を進めています。

2026年には産業用ロボットでのテスト運用や、既存の一次電池との置き換えを想定したモジュールの展開も公表しました。小型分野での量産・用途開拓が進んでいることは、EV向け開発段階の企業とは異なる強みです。

もっとも、EV用の大型全固体電池と同じ市場ではありません。出荷数量だけでなく、顧客が継続購入しているか、販売単価や利益率が改善しているかが重要です。マクセルの製品ページには用途や製品の特徴が示されています。

TDK(6762):ウェアラブル向け全固体電池を開発

TDKは小型全固体電池「CeraCharge」を展開しています。2024年には、従来品に比べて約100倍のエネルギー密度となる次世代品向け材料の開発に成功したと発表しました。ワイヤレスイヤホン、補聴器、スマートウォッチなどへの応用を目指しています。

こうした小型電池は、電子部品を小さくまとめる技術との相性があります。ただし、材料の開発段階で示された数値を、すでに量産されている製品の性能や販売量として扱ってはいけません。開発品と現行製品を区別することが大切です。

会社全体では電子部品などの事業が大きいため、全固体電池以外の市場環境も確認しましょう。TDKの公式リリースで技術の概要が読めます。

オハラ(5218):酸化物系の電池材料LICGC

オハラはリチウムイオン伝導性ガラスセラミックス「LICGC」を手掛けています。固体でありながらリチウムイオンを通す材料で、次世代電池の電解質や、従来型リチウムイオン電池の性能を改善する材料への利用が想定されています。

出光興産や三井金属が扱う硫化物系とは材料の系統が異なり、適した電池構造や使い方にも違いがあります。酸化物系と硫化物系のどちらがすべての用途に適していると単純に判断することはできません。

オハラ株で見るべき点は、材料の試作評価だけでなく、販売先の拡大や量産技術の確立が収益に結びつくかどうかです。オハラの投資家向けページでは、材料事業の位置づけを確認できます。

ホンダ・日産の全固体電池開発はどこまで進んでいる?

EV向けの全固体電池ではトヨタ以外の完成車メーカーも重要です。ホンダと日産はそれぞれ自社の開発計画を示していますが、試作品や設備の公開と、一般向け車両の発売開始は同じではありません。

本田技研工業(7267):栃木県のパイロットライン

ホンダは栃木県さくら市に全固体電池のパイロットラインを建設し、2024年11月に公開しました。2025年1月の稼働開始を予定していると公表し、材料の混合から塗工、組み立てまで量産に必要な工程を検証する体制を整えています。

全固体電池は、正極・負極と固体電解質をしっかり接触させることが重要です。大量に製造する工程で品質を維持できるか、コストをどこまで下げられるかが実用化に関わります。パイロットラインを設けたことは進歩ですが、商用量産の完了を意味するわけではありません。

ホンダ株には二輪車や既存の自動車事業の業績も大きく影響します。ホンダの公式発表と、その後の決算・事業計画を合わせて確認しましょう。

日産自動車(7201):2028年度のEV市場投入が目標

日産は2024年、横浜工場で建設中の全固体電池パイロット生産ラインを公開しました。自社開発の全固体電池を搭載したEVを2028年度までに市場投入する目標を掲げています。

期待されるのは高いエネルギー密度や充電時間の短縮ですが、今後の量産車でどのような性能や価格が実現するかは別問題です。投資判断では試作段階から量産への進展、投入車種、電池コストの具体的な開示を追う必要があります。

日産株については、全固体電池の成功見通しとは別に、車両販売や経営再建などの課題も確認したいところです。日産のパイロットラインに関する発表が参考になります。

全固体電池の実用化はいつ?2027年から2030年を整理

関連株が注目を集める時期を考えるには、企業の「市場投入」と政府が掲げる「本格実用化」の違いを理解しておきましょう。初期導入、製造能力の拡大、普及価格帯への搭載は、それぞれ進む時期が異なる可能性があります。

2027~2028年は初期市場投入と設備完成が焦点

トヨタは2027~2028年に全固体電池を搭載したEVの実用化を目指しています。出光興産の大型パイロット装置は2027年中の完工を予定し、三井金属の初期量産工場も2027年の稼働開始が計画されてきました。日産は2028年度の全固体電池EV市場投入を目標に掲げています。

ただし、「完工」「試運転」「量産開始」「納入」「EV発売」は異なります。設備が完成しても、材料の品質や製造コストを確認する工程が残る可能性があります。ニュースを見るときは、予定通りに工事が進んだのか、採用先への安定供給が始まったのかを分けて評価しましょう。

経済産業省は2030年頃の本格実用化を目標に

経済産業省は2026年6月、蓄電池産業の戦略を改訂し、全固体電池について2030年頃の本格実用化を目標としました。加えて2030年代半ばに向け、需要に応じた製造基盤を整える方針を示しています。

企業による2027~2028年の初期市場導入と、2030年頃の本格実用化は、必ずしも矛盾しません。最初は限られた車種や用途に導入し、その後に生産規模を拡大する展開も考えられるためです。ただし、これは将来の一つのシナリオであり、実際の速度は技術や需要次第です。

国の支援は産業全体の追い風になり得ますが、個々の企業の利益や株価を保証するものではありません。経済産業省の2026年6月公表資料で政策目標を確認できます。

実用化後も利益がすぐ拡大するとは限らない

新しい電池の量産開始時には、製造条件の調整や歩留まりの改善に時間がかかる場合があります。歩留まりとは、製造した製品のうち合格品として使える割合です。これが低いと同じ量を売るために多くの材料や費用が必要になります。

さらに、設備投資の負担や研究開発費も発生します。そのため「販売開始」と発表されても、関連事業が直ちに高い利益を生むとは限りません。投資では出荷量の増加だけでなく、単価、コスト、利益率も見ていく必要があります。

全固体電池関連株で失敗しにくい選び方

成長分野の銘柄を比較するときは、技術の話題性に偏らず、事業化の段階と株価の水準を両方見ることが大切です。同じニュースでも、すでに大きな期待が株価に反映されているかどうかで投資の結果は変わります。

研究・実証・採用・量産の段階を確認する

「新材料を開発」「試作品を公開」「量産試験設備が稼働」「顧客に採用」「量産品を出荷」という発表は、それぞれ意味が異なります。研究から採用まで進んでも、継続的な受注がなければ大きな売上を期待することはできません。

一方、量産設備が建設中でも、顧客の採用が進んでいる場合は事業化の可能性を考える材料になります。各社の発表を同じ言葉で並べるのではなく、すでに決定している事項と未確定の事項を区別してください。

特に材料メーカーでは、採用先が公表されているか、供給数量や納入時期が明らかか、製造能力が足りるかが大事な確認点です。

企業全体の売上に対する新事業の大きさを見る

仮に全固体電池関連の売上が年間100億円まで拡大しても、企業の年間売上が数十兆円なのか数千億円なのかによって、全社業績に与える影響は大きく違います。加えて、売上が増えても利益率が低ければ株主にとっての価値は限定的です。

関連事業の売上が独立して開示されていない場合、根拠のない数字を使って将来利益を計算するのは避けましょう。まずは決算資料の事業別売上や設備投資額、新規事業の収益目標を確認してください。

PER・PBRと期待先行の株価を比較する

PERは株価が一株当たり利益の何倍か、PBRは株価が一株当たり純資産の何倍かを表す指標です。ただし、赤字や利益の急変動がある企業ではPERだけで評価しにくいこともあります。全固体電池の事業が赤字の時期には、将来の成功期待が先に株価を押し上げる場合もあります。

好材料の発表で急騰した銘柄を購入する際は、今後どれほどの受注や利益が必要になれば、その株価を説明できるか考えてみましょう。技術開発が成功しても、投資家の期待を下回れば値下がりする可能性があります。

長期投資と短期売買の判断基準を分ける

長期投資なら、開発の遅れに耐えられる財務体質、既存事業の収益、経営陣による投資計画を重視したいところです。短期売買の場合はニュースに対する値動きや売買高が重要ですが、急上昇の後に大きく反落する可能性もあります。

長期保有を考えている人が、短期の人気だけを理由に購入すると、下落したときに保有を続ける判断が難しくなります。投資期間、買う理由、想定と違ったときの対応を購入前に決めておくことが役立ちます。

決算短信、決算説明資料、適時開示、製品情報を合わせて確認するのがおすすめです。特に設備投資と顧客採用のニュースでは、会社が確定事項として発表した内容と将来の目標を分けて読みましょう。

全固体電池関連銘柄で注意したい3つの疑問

全固体電池は長期的な成長が期待される一方、株式投資では技術の難しさに加えて市場心理の変化にも注意が必要です。購入前に確認しておきたい点を整理します。

全固体電池にはどのような技術課題がある?

全固体電池では、正極・負極と固体電解質を隙間なく接触させることが大切です。充電と放電を繰り返すうちに材料の境界に問題が生じる場合があり、寿命や性能を保つための工夫が求められます。また、生産工程で同じ品質を保ち、コストを下げることも欠かせません。

硫化物系と酸化物系では材料の特徴や加工方法が異なります。どちらか一方がすべての用途で有利とは限らず、採用先の要求を満たせるかが重要です。高い性能を発表していても、量産時の品質や費用が未確定なら投資リスクは残ります。

低位株や小型株は大きな値上がりを狙える?

株価が数百円だから割安というわけではありません。時価総額、発行済株式数、利益、財務状況を見なければ実際の評価はできません。テーマ性の強い小型株はニュースで急騰する一方、期待がしぼむと短期間で大きく下がる可能性もあります。

「全固体電池関連」という分類に入っていても、関連製品が売上のわずかな割合にとどまる企業も考えられます。会社が公表する具体的な取り組みを確かめず、低い株価やSNSでの人気だけで購入しないことが重要です。

既存のリチウムイオン電池はすぐ置き換わる?

全固体電池が実用化されても、現在の液系リチウムイオン電池が一斉に使われなくなるとは限りません。既存電池には量産実績やコスト面の利点があり、車種や価格帯、用途によって複数の電池技術が使い分けられると考えられます。

既存の電池関連メーカーが新しい材料や製造技術に参入する可能性もあります。投資では「新技術が出たら既存企業は必ず不利になる」と決めつけず、各社がどの技術や市場に投資しているかを確認したいところです。

全固体電池関連株は、量産計画の延期、品質問題、競合技術の進歩、想定を下回る受注などで下落する可能性があります。資金を一銘柄へ集中させず、生活に必要なお金を投資に使わないことが基本です。

まとめ|全固体電池関連銘柄の本命は事業化の具体性で判断

まとめ
まとめ

全固体電池関連銘柄の本命候補は、EVの搭載計画を持つトヨタ、固体電解質の供給体制を整える出光興産、主要顧客への材料提供を決めた三井金属です。正極材では住友金属鉱山、小型電池の量産ではマクセル、電子機器向けではTDKやオハラにもそれぞれ異なる注目点があります。

とはいえ、有望な技術を持つ企業が、現在の株価で必ず有利な投資先になるとは限りません。2027~2028年の初期実用化と2030年頃の本格実用化を区別し、採用状況、販売数量、収益性を確認する必要があります。

最終的には、各社の最新IRで進捗と業績を確認し、株価に織り込まれた期待と自分の投資期間・リスク許容度を比較して判断しましょう。

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